国民的ダークヒーロー漫画、完結!!
https://comics.shogakukan.co.jp/book?isbn=9784098602865
滑皮に金を奪われ、仲間に裏切られ、
産廃処理場に拉致されたウシジマに勝機はあるのか!?
ウシジマと滑皮の対決、ついに決着――!!
そして、ウシジマが“最後”に取り立てた相手は…!?
読むと気が滅入ると言われ続け15年・・・ついに完結
真鍋昌平 著書 闇金ウシジマ君 46巻のレビューです。
15年続き、ドラマでも映画でも人気のウシジマ君もついに完結です。
ウシジマ君は、色々なパートがあり始めは一般債権者のオムニバス漫画でしたが段々社会的な内容が濃くなり、読むと気が滅入る漫画になっていきます。下が～編一覧になります。
- 1巻 奴隷くん編 債務者くん＜ウシジマくん＜金主くん編 「若い女くん」編 「バイトくん」編「闇金狩りくん」編
- ２巻〜３巻「ヤンキーくん」編 映画Part2
- ３巻～４巻「ゲイくん」編 テレビドラマ Season2
- ４巻〜５巻「ギャル汚くん」編 映画Part1
- 5 巻 ～7 巻 「フーゾクくん」 編
- ７巻〜９巻 「フリーターくん」編 テレビドラマ Season2
- １０巻〜１２巻 「サラリーマンくん」編 「タクシードライバーくん」編
- １３巻 「出会いカフェくん」編 映画Part1
- １４巻 「スーパータクシーくん」編
- １５巻 「テレクラくん」編 テレビドラマSeason3
- １６巻〜１７巻 「楽園くん」編 テレビドラマ Season2
- １８巻〜２０巻 「ヤミ金くん」編
- ２１巻〜２１巻 「トレンディーくん」編 映画Part2
- ２１巻〜２３巻 「ホストくん」「元ホストくん」編 テレビドラマ Season2
- ２４巻〜２５巻 「生活保護くん」編 テレビドラマ Season3
- ２６巻〜２８巻 「洗脳くん」編 テレビドラマ Season3
- ２９巻 「中年会社員くん」編 映画Part3
- ３０巻〜３２巻 「フリーエージェントくん」編 映画Part3
- ３２巻 「復讐くん」編
- ３３巻〜３６巻 「ヤクザくん」編
- ３７巻〜３８巻 「逃亡者くん」編
- ３９巻〜 46巻 「ウシジマくん」編
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手にする金の多さと染まった時間が蝕む世界
始めは、一般の債権者が楽して何かを手に入れたいとか、身分不相応の見栄や欲の為に、堕ちていく様をコミカルなタッチで書いた作品でしたが、段々と刺激が強くなり実際の起きた怪奇事件を題材にするようになってきました。
テレビや映画化するに辺り、内容もよりドラマチックにならざるを得なかったのでしょうか。
ミートボールが出てくると急に鬱になる。
最終章、「ウシジマくん」今までウシジマくんから金を回収されてきた者がタイトルになっていますね。ウシジマくんは誰に何を回収されるのでしょうか。
そして、45巻でのウシジマ君が何の為に生きているのかという問い。
「敵を倒す。ただそれだけだってな。有利な立場に立たなきゃ食い物も住む場所も悪くなる。だから俺は、邪魔な奴は潰していく。自分の意思で戦えないやつは生き方を選べない。だらだらと無自覚にただ生きて死の決断もできない。」
生きる為なのか、死ぬためなのか分かりにくい考え方ですね。ただただ、ウシジマ君は自分の考えに従って目の前の敵と戦い勝利し生きて来た。それがいつの間にか、濁流に飲まれ周りに翻弄され生きてる事に気が付き始めます。
ウシジマくんの因縁の相手、 滑皮秀信 にヒットマンになれと言われるも、いつまでも続く暴力の連鎖に、自分の死に方も選べないなんて死んでるのと変わらないと、自らの人生に幕を下ろそうとする。その時幼馴染でウシジマ君を闇金業にさそった 柄崎貴明 の母親からの電話があり、誕生会に出向くウシジマくん。
そこで、同じく幼馴染で滑皮の 情報屋、戌井とも再開し旧知を温めあい一時の普通を味わう。
俺は誰にも従わない
滑皮と全面対決を決意するウシジマくん。ここで45巻は終了となり最終回へと向かいます。
最終巻、ウシジマ君対滑皮組、そして 柄崎 の裏切りと言う絶対に勝てない状況であっけなく滑皮に捕らえられ、命乞いをしますがそれも全て計算。
滑皮は殺人罪で警察に逮捕され、ウシジマくんにまた日常が訪れます。
そんな日常のなか、 債務者の女性を庇い、ナイフで刺され路上で倒れる。
その後、ウシジマ君がどうなったのかを決定ずける描写はないまま物語は終了。
最後は自分の意志で 債務者を庇う事で幕引きとする事で自分の死は自分で決められたのでしょうか。
らーめん滑皮さんという、外伝まんがで
人にいえねぇ稼ぎ方をした金なんて結局墓まで持っていけねえってことだ。
と言うセリフがありました。
ウシジマ君のライバルとして描かれている滑皮とは力のベクトルが違いますがお互いに生きるための哲学に沿って生きてきただけなのに、力を手に入れることでその力が自分の手にあまり、自らの役を演じ生きるしかなくなったという共通点があります。
闇金 ウシジマくんという漫画も、映画化されテレビドラマ化され
読者が求める方向へ どんどんその内容も変わっていく様が、ウシジマくんの人生とリンクしているようで「作者が本当に描きたかったウシジマくん」と、「ウシジマくんの結末はこうなるしか無かった最終回。」と、まるでキャラクタが作者の意志を飛び越え、生あるものになってしまった様がとても興味深いラストとなっています。
別でレビューしたいと思いますが、同日発売されたスピンオフの闇金ウシジマくん外伝らーめん滑皮さん（全5巻完結）が私の知っているウシジマくんだったりします。こちらのレビューはウシジマくん（本編）の 滑皮秀信 というキャラクタを絡めながら面白さをお伝え出来たらとおもいます。
